記憶と抽象化の利用について

基本と応用の話を聞くことはたくさんあると思います。
普段の小学校の算数から仕事での作業など基本から応用することはどこでも利用することでしょう。
応用することは、ある出来事から利用出来る部分を抜き出して違う出来事に利用することです。
今回は、具体的な部分(ある出来事)と抽象化の利用について考えてみました。

ここで少し記憶の話のしてみます。
私たちは具体例について考えると自分が所持しているイメージとそのテキストベースの解釈を結びつける傾向にあります。
記憶のモデルにも様々なものがありますが、スキーマという記憶の束を利用しているという説を利用します。
スクリプトのモデル内容などいろいろなことが言えますが、ここでは簡単に自分が見たり聞いたりした解釈に接続しやすいイメージがあるということを理解してください。
例えば、野球の知識を少し所持している場合だと以下の内容の文章を理解できるのではないでしょうか。

「会社はスポーツのチームと同じで、4番バッターばかりでは得点しにくい。
一番バッターや二番バッターなど様々な役割があるからこそうまく組織が機能して、利益を得ることができる。
もちろん、全員が3割程度の打率でホームランを打ってくれるなら別だがね。」

根拠はないのですが、高校性のサッカー人口が野球人口が上回った年月から15年前程度の世代の子供にこの話をしてもあまり共感は得られないものでしょう。
プロ野球の全国中継が終わった年から15年程度でもいいかもしれません。

共感することには自分が所持している記憶を使用する必要があり先ほどの例を出してみました。
ただ、それは訓練次第で変化します。
例えば違うスポーツの種目でもいいでしょう。
話をする対象者がバスケット経験者であれば、バスケットのチームの役割の記憶を利用することで先ほどの話を理解することができるでしょう。

ここまでの内容は「何、当たり前のことを述べているのか」という話かもしれません。
重要なのは、自分たちの思考する範囲を広げてみることを抽象化したことから考えてみるということです。
先ほどの例のように自分が体験したことの記憶がテキストや出来事の解釈に結びつきやすいものです。
その出来事を抽象化して考えて、他の出来事にあてはめてみるということです。

先ほどの内容はスポーツのチームの役割でしたが、最終的な思考の抽出としては全体のバランスよくするということです。
スポーツの例の場合、チームスポーツは例として使えますが、個人競技では使えない部分があります。
陸上の短距離などではどのような例になるでしょうか。
走るバランスをよくするために、下半身の筋力トレーニングだけなく、上半身の筋力トレーニングもある程度必要になります。

「足の裏の着地や、臀部の筋力、柔軟性、体幹、速筋のトレーニングの割合などコンディションのバランスを整えることが必要になる。
一部の筋力をトレーニングして走るだけのトレーニングでは、速さを維持することは難しい。
それが組織になった場合も同じで、それぞれの役割があって利益を出せる。」

ということで以下のような内容が考えられます。
物事の具体的な事例→出来事の抽象化→他の出来事への変換

抽象化について言えば、ものごとをどのように意識するかという訓練が必要です。
最初に述べましたが、私たちは出来事に対して接続しやすいイメージで物事を考える習慣があります。
具体的な例から物事を抽象化してそれを応用するためには複数の視点が必要です。
複数の視点で考えるために、接続しやすいイメージとは別の思考パターンを用意してあげる必要があります。
「普段の物事の見方を変える」という言葉よく聞きますが、これも1つの方法です。
「普段の物事の見方を変える」というのは解決策の一歩手前のことなので注意が必要です。

以上、記憶と抽象化の利用について考えたことでした。